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ストーマといっしょの生活
ストーマの基礎知識(社会復帰ケア)










ストーマの基礎知識(社会復帰ケア)

単品系(ワンピース)装具の メリット・デメリット
メリット
  • 装着が簡単で手間が少ないです。
  • 嵌合部(フランジ)がないので、面板が柔らかい単品系装具は硬い腹壁や湾曲した部分に沿いやすいです。
  • 面板が柔らかく平らな単品系装具は、二品系と比較して、服の上から目立ちにくいです。
デメリット
  • ストーマ袋(パウチ)は面板と一体化しているので、ストーマ袋だけ交換することはできません。
  • 排泄物をストーマ袋(パウチ)から出す際、体を便器に近づける必要があります。

二品系(ツーピース)装具の メリット・デメリット
メリット
  • ストーマ袋(パウチ)を面板から外して取り替えたりガスを抜くことができます。
  • 硬い面板は、ストーマ周囲皮膚の柔らかいしわを伸ばしてしっかり貼ることができます。
  • 面板とストーマ袋(パウチ)の嵌合方法は、固定式、浮動式、粘着式、ロック式などがあり、好みによって選べます。
デメリット
  • 固定式やロック式の嵌合部の面板は、屈曲した部分や硬く凹凸のある腹壁には馴染みにくいです。
  • 単品系に比べると多少かさばります。

面板初孔について
フリーカット プレカット
初孔が小さく開いており、自由にカットして使用する。ストーマのサイズが変化しやすい術後やストーマの形が歪な場合に適している。 初孔が20mm、30mmなど初めから開いているため、ストーマが正円形であれば、サイズに合ったものを選んで使用できる。
※ハサミを使わず面板の穴を広げられるタイプもあります。
面板皮膚保護材の特徴
膨潤型 溶解型
  • 尿路ストーマや水様便の時に適している。
    普通便の時もO.K。
  • ストーマよりやや大きめに孔を開けて使用します。
  • 保護材が溶けて便と混ざることで、pHの
    緩衝作用が発揮されます。
  • 頻回に交換できるタイプのものが多いです。

消化器系ストーマの管理方法
  • 自然排便法
    ストーマ用装具を常に装着しておき、袋内に溜まった排泄物を定期的に捨てる方法です。
  • 灌注排便法(洗腸法)
    微温湯をストーマから注入し、強制的に排便させる方法です。

灌注排便法(洗腸)の適応・不適応
★洗腸を自己判断で始めるのは危険です★
★自分が適応かどうか必ず主治医や専門の医師に相談して下さい★
適 応:
コロストミーのうち下行結腸ストーマ、S字状結腸ストーマの人で、以下に当てはまる場合、洗腸を行うことができます。
★残存結腸に器質的、機能的問題がない人
★灌注排便法を理解、実施する能力と意欲がある人
★全身状態が良好である人
★灌注排便法を行うことによりQOLが向上する人

不適応:
上記以外のストーマの人と、以下の項目に当てはまる場合、洗腸はできません。
★ストーマに合併症がある人
★骨盤や腹部の放射線治療中の人
★全身状態が不良(心・腎機能不良時その他)の人
★本人の意思がない場合

灌注排便法(洗腸)の メリット・デメリット
メリット
  • 定期的に排便することで、いつ便が出るか分からないという不安や不快感を軽減できます。
  • ストーマ周囲皮膚障害の減少、解消が期待できます。
デメリット
  • 実施するのに約1時間ぐらいかかります。
  • トイレを長時間占有することで、ご家族が不便を感じることがあるかもしれません。
  • 技術の習得、排便パターン確立までに数ヶ月かかる場合があります。

灌注排便法(洗腸)を開始する時期
灌注排便法(洗腸)は、以下の条件を満たしてから始めましょう。
  • 術後、体力が回復し、会陰部などの手術創が完全に治癒した後
  • 自然排便法を習得した後
  • 精神的に安定している時

尿路系ストーマの管理方法
  • カテーテル法・・・腎瘻、膀胱瘻などでカテーテルを留置し、蓄尿袋につなげて直接カテーテルから尿を流し貯めて管理する方法です。
  • 無カテーテル法・・・ストーマ用装具を常に装着してストーマ袋内にたまった尿を定期的に捨てる方法です。尿管皮膚瘻でカテーテルが入っている場合も、装具を装着して管理できます。
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